消しゴムマジックとは?Google Pixelの目玉機能がiPhoneでも利用可能に!

消しゴムマジックとは?Google Pixelの目玉機能がiPhoneでも利用可能に!

「消しゴムマジック」はGoogle Pixelが提供するスマートフォンアプリとして注目されていますが、現在はiPhoneやAndroidといった他のスマホデバイスでも使えるようになりました。

また、Google以外でも消しゴムマジックとほぼ同じ機能のスマホアプリも続々と登場しています。
そこで、ここでは消しゴムマジックにおける写真の編集機能の紹介や注意点を紹介するととも、人気の消しゴム機能を搭載したアプリも解説します。

目次

Google Pixel提供の消しゴムマジック機能とは?仕組みを解説

Google Pixel提供の消しゴムマジック機能とは?仕組みを解説

「消しゴムマジック」とは、Googleが提供しているスマホ「Google Pixelシリーズ」の写真編集機能として付属しているアプリで、写真に写り込んだ不要な人や物を消すことができる機能です。通常、そのような高機能の編集は、パソコンを用いてPhotoshopのような有料の画像編集ソフトを使用しますが、消しゴムマジックではスマホアプリとして気軽に利用できるのが最大の魅力です。

消しゴムマジックの機能はPhotoshopとほぼ同じ仕様で、消したい人や物、及び周辺の境界線をAIが自動で判断して風景を繋ぎ合わせるというものです。実際に使ってみれば分かるのですが、スマホで使えるアプリとは思えないほど高い精度で違和感なく消すことができます。

削除とカモフラージュ機能の使い分け

Google Pixelの消しゴムマジックは人や物の「削除」と「カモフラージュ」の2つの機能をタップして使い分けることができます。消しゴムマジックを立ち上げて写真を取り込むと、削除とカモフラージュを選択できます。

削除は写真に写り込んでしまった余計な人・物を消せる機能となり、一方でカモフラージュは、指定した被写体を背景に違和感なく溶け込ませる機能です。例えば白やグレーの背景で撮影した場合、カモフラージュ機能を使うと被写体はモノクロになる傾向にあります。

夕日が海に沈む美しいサンセットを背景に撮影した写真で、中央に写る被写体をカモフラージュすると、淡いオレンジ色に変わり背景に自然に同化します。なかなか使い処が難しいかもしれませんが、なかなかユニークな加工方法でもあるので一度試してみてください。

消しゴムマジックを使用する注意点

消しゴムマジックを使用する注意点

消しゴムマジックは写真好きやFacebookやInstagramなどSNSユーザーのニーズを上手に捉えたスマホアプリと言えます。しかし、あくまでも消しゴムマジックは編集技術不要で気軽に使えるアプリという立ち位置であり、プロの人が見れば加工されているかどうかは分かりますし、利用シーンによってはなかなか使いこなせないケースも少なくありません。

あくまでもAIが物体と境界線を予測するだけ

Google Pixelに搭載されている消しゴムマジックは、消したい人や物を指で囲むことで、AIが物体削除と背景の色と境界線を繋ぎ合わせる仕組みです。あくまでも背景を予測するだけなので、削除範囲が広く周囲がカラフルであったり複雑な形状・デザインをしている場合は模倣が難しく、ぼやけた背景に仕上がってしまうことがよくあります。

また、例えば被写体の後ろに別の人や物が存在している場合、被写体を消したからといってその人物が前に浮かび上がるわけではありません。Photoshopと同じく、実際に被写体が消えるというよりは、被写体を背景で上書きするに過ぎません。

広範囲を消すと消し跡が目立ってしまう

消しゴムマジックの欠点の1つに「消し跡が目立つときがある」ことが挙げられます。特に注意しなければならないのは消す対象の面積が大きい場合です。背景がグラデーションであったりカラフルな色を使っている場合は上手く馴染ませることができないので、消し跡が目立ってしまいます。

消し跡が目立つのは決まって境界線となるので、ブラシでラインをぼかしてごまかす手法で解決することもあります。しかし、写真によってはどうしても自然に消えないものもあるので、よほど重要なものではない限り諦めるのが無難な選択肢となります。これはPhotoshopであっても同様です。

写真の一部を消す消しゴムマジックのおすすめの使い方

写真の一部を消す消しゴムマジックのおすすめの使い方

消しゴムマジックは単に趣味や暇つぶしに使って楽しむ以外にも、しっかりと使いこなすことによってビジネスシーンでも有効活用できます。何より簡単に扱えるので、Photoshopの画像編集技術がない人でもちょっとした説明で使えるのが特徴です。

Google Pixelを所持していれば無料で使えるので、導入経費もかからず試してみることができます。

Webサイト・ブログに載せる写真に使う

消しゴムマジックを最も重宝するのはWebサイトやブログ管理者ではないでしょうか。またSEO記事の作成を担当するライターにとっても貴重なツールとなるでしょう。

Webサイトのコンテンツやブログ記事に挿入する画像を選ぶ際、編集者は不要な人物にモザイクをかけたり、Photoshopで物体を消したりする作業が必要です。Photoshopは編集技術の習得が必要ですし、Adobeの有料ソフトなので、すべての従業員のパソコンに搭載するわけにはいきません。

特にブログは週に何度も頻繁に更新するため、画像管理もおざなりになりやすく、誤って人の顔が映ってしまったり、不要な物体が多い低品質な画像をアップしてしまいがちです。消しゴムマジックはアプリ上で簡単に消せるので、パソコンに画像を送る前に作業できますし、SNSであればスマホからアップ作業することもできます。

企業ホームページに掲載する写真に使う

企業のホームページに掲載する画像はやはり高い品質を求めたいところです。有料素材サイトではAdobe StockやShutterstockが有名ですが、いずれも維持費はそれほど安くはありません。また、素材サイトの画像は誰でも使えるので、「この画像他のサイトでもよく見かける」と企業ブランディングを考える際に致命的な欠点があります。

そのため、できれば企業ホームページに使う画像は自社で撮影したオリジナルを使うのが望ましいです。昨今は無料の画像編集ソフトも機能に富んでいますし、消しゴムマジックで不要な物を削除できるだけでも見栄えは大きく変わります。

記念撮影・料理などにも使い勝手良し

一生の思い出になる旅先や記念日の写真撮影でも消しゴムマジックは重宝するでしょう。撮影後に画像を確認してみると、余計な人が背景やガラス窓に写り込んでしまっていたりすることがあります。

また、料理撮影の際にも皿に飛び散ったソースやゴミ、不要なテーブルウェアなども消しゴムマジックを使うことによって消すことができ、SNS映えする画像に加工することも容易くできます。

近年インターネット上における肖像権が問題に

消しゴムマジックは単に都合よく人や物を消すだけではなく、近年インターネット上で問題視されている著作権・肖像権問題も解決できます。町中で写真撮影をすると、多くの場合、画像に他人(他社)の著作物が写り込んでしまいます。有名なメーカー企業のロゴや商品、ポスターなどはすべて著作物ですし、人の顔が判断できるほど鮮明に写り込んでしまうと肖像権の問題が発生します。

近年は文化庁も所謂「写真の写り込み規定」に関して詳しく明記をしはじめたので、今後はネット上の画像における侵害行為に対して厳しく取り締まることが予想されます。

消しゴムマジックを使って画像に残る著作物や人を消し去ることができれば、これらの問題もおおよそをクリアして安心に画像をホームページ上に使うことができます。特に企業が著作権侵害などで訴えられた場合はブランドと信頼を大きく損なうことになりますので、細心の注意が必要です。

Google Pixelの消しゴムマジックで細かい加工・人の削除はどこまでできる?

Google Pixelの消しゴムマジックで細かい加工・人の削除はどこまでできる?

消しゴムマジックはGoogleの技術が搭載されているため精度はかなり高いです。消したい被写体を指でなぞって囲むか、ブラシ機能を使うことで指定した部分をピンポイントで消せます。また、自動検知機能を使ってAIに消せる対象物を判断してもらうことも可能です。

被写体がどんなに複雑な形状をしていても、重要なのは背景色と境界線なので、例えば背景がほぼ単色の空や壁である場合は、目を凝らしても分からないほど自然に不要なものを取り除けます。

Google Pixelの消しゴムマジックで加工できないもの

Google Pixelの消しゴムマジックで加工できないもの

一方で消しゴムマジックも万能ではありません。指でなぞったり囲んだ場所をAIが削除判断しますが、場合によっては判定がされない箇所があり、被写体が残ってしまうこともしばしばあります。また、失敗例では実際の消しゴムの消し跡のような汚い跡が残ってしまい、Photoshopを使っても修正が困難なケースもあります。

また、消しゴムマジックは背景が不規則な色あいの画像も苦手なので、さまざまな物体が散らかっている部屋の中で特定の人・物だけ消そうとすると、むらが目立つことがよくあります。

成功と失敗の判定基準は不透明なところも多いので、実際に一度試してみて使えるかどうかを判断するといいでしょう。

Googleの消しゴムマジックをiPhoneで利用する条件

Googleの消しゴムマジックをiPhoneで利用する条件

消しゴムマジックはGoogleが開発したスマホアプリとなり、従来まではGoogle Pixelのユーザーしか利用できませんでした。しかし、2023年2月よりGoogleが提供しているクラウドストレージサービス「Google One」を利用することでiPhoneやAndroid端末でも消しゴムマジックの利用が可能となりました。

Googleのストレージサービス「Google One」に加入

「Google One」はGoogleが提供するオンラインストレージサービスです。PCデータをGoogle Driveで保存・管理している人も多いかと思いますが、こちらは15GBの容量しか使えません。また、Googleフォトも15GBが無料で使える容量の限界となり、これ以上保存したい場合はGoogle Oneのサブスクに加入して有料会員になる必要があります。

Google Oneに加入すれば「Google Drive・Googleフォト・Gmail」の容量を増やすことができます。特にGoogleフォトを自分のアルバム代わりに使っていて、撮影した写真をリサイズなしで保存してしまうと、15GBは思いのほか早くオーバーしてしまいます。

Google Driveに関しても、業務用で使っている企業や個人事業主・フリーランスにとって15GBはあまりにも少ないため、有料で拡張するのが一般的です。現在既にDropboxやOneDriveといったストレージサービスを使っている人は、消しゴムマジックやその他機能も使えるGoogle Oneへ乗り換えも検討してみてはいかがでしょうか。

Google Oneのサービス内容。加入すべきかどうか

Google Oneは「ベーシック・スタンダード・プレミアム」の3種のプランを用意しています。

  1. ベーシック:100GB/年額2500円
  2. スタンダード:200GB/年額3800円
  3. プレミアム:2TB/年額1万3000円

スマホで撮影した個人動画や写真の保存程度であればベーシックプランで十分です。一方で長時間の動画やサイズの大きい画像、ワードやエクセル、パワーポイントで作成したドキュメントを保存する場合はスタンダードがおすすめです。

1000枚単位の画像を撮影するカメラマンやライター、動画編集をする配信者などは200GBでは数年で容量不足に陥ってしまうため、プレミアムプランの加入が推奨されます。ただし、いつでもアップグレードできるので、最初はベーシックもしくはスタンダードから加入して様子を見るといいでしょう。

ちなみに、消しゴムマジックは最も安価なベーシックプランでも利用できますが、消しゴムマジックのためにサブスク加入は少々もったいないので、オンラインストレージサービスを日ごろから活用して元を取るようにするといいでしょう。

またGoogle Oneの機能やサービスにおける不明点はチャット・電話・Emailで問い合わせ対応してくれるのでサポート体制も申し分ありません。

Google Photoに入っている写真は昔のものでも加工可能

消しゴムマジックはGoogleフォトに入っている写真すべてで加工が可能です。Google One加入前にGoogleフォトに保存した写真も加工できますし、Google PixelやiPhoneなど撮影するスマホ端末の機種も問いません。

使い方の手順

  1. 消しゴムマジックを使いたい写真を選択
  2. 編集
  3. ツール
  4. 消しゴムマジック

もし消しゴムマジックが表示されない場合は、Googleアカウントを一度ログアウトしたのち、ログインし直してください。それでも表示されない場合はGoogleフォトをアンインストール後、再インストールしてください。Googleフォトの写真はアカウントに紐づけられているので、アプリのアンインストールで保存した写真が消えることはありません。

Google Pixel以外の消しゴムマジックアプリをランキング形式で紹介

Google Pixel以外の消しゴムマジックアプリをランキング形式で紹介

スマホで利用できる不要な人や物を消すアプリはGoogleの消しゴムマジックが本家というイメージがありますが、昨今はiOS/Android問わず、似た機能を持つアプリが増えています。そこで、以下には便利で使い勝手がいいと評判のアプリを3つ紹介します。

ただし、いずれも消しゴムツールは無料で使えるものの、その他の加工ツールも制限なく使いたい場合は月額料金を支払う必要があります。どこまでのツールが無料適用されるかはよく調べてからダウンロードしてください。

1位:高い精度で被写体・物体を削除「PhotoDirector」

高い精度で被写体・物体を削除「PhotoDirector」

パソコンで使用できる画像加工ソフトとして人気を博していたPhotoDirectorのスマホアプリ版となります。人物の切り抜きや空の置き換え機能が優秀な他、人や物を指でなぞるだけで消去でき、自然な背景に上書きしてくれます。

画像の編集・加工の種類がとにかく豊富で、いずれもタッチしてテンプレートを選ぶだけという簡単仕様。雑誌メディアでも度々紹介されている鉄板の加工アプリです。会社は台湾ですが、日本国内にも支店があるため日本語化もしっかりされているのも嬉しいポイントです。

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2位:自然に消せると評判上々「YouCam Perfect」

自然に消せると評判上々「YouCam Perfect」

YouCam Perfectは撮影したポートレートの被写体をナチュラルに加工できる女性に人気のスマホアプリです。人物の加工だけではなく、画像にフレームやアニメーションを付けたり、複数の写真を挿入してフォトアルバムを作成できたりと、スマホで気軽に思い出作りができます。

不要なものはなぞるだけで消すことができますし、消し跡に違和感を感じた場合は、シャボン玉のような装飾をデコレーションして誤魔化すこともできます。エフェクトの種類も多いですが、無料会員だと制限されているので、消しゴムツールだけでは物足りない人は有料会員を検討するのもいいでしょう。

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3位:シミ除去機能もあり。多機能な「Snapseed」

シミ除去機能もあり。多機能な「Snapseed」

SnapseedはGoogleが提供するiOS/Androidのスマホ専用画像加工アプリです。加工ツールが豊富でブラシ・ホワイトバランス・カーブ・射影変換などプロがよく使う編集ツールを使えるのが特徴です。

不要なものを消去したいときは「シミ除去機能」を活用できます。例えば青空に浮かぶ太陽と光を塗りつぶせば、自然に青空が上書きされます。消したい被写体があまりに近く大きい場合は消え方が雑になることもありますが、提供開始から10年以上続く非常に高い人気とレビュー評価を誇るアプリです。

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Google Pixelの消しゴムマジックは他のアプリより精度が高い

Google Pixelの消しゴムマジックは他のアプリより精度が高い

現在はGoogle Pixelの消しゴムマジック以外にも、数多くのアプリで不要なものを消す機能が搭載されています。しかし、実際幾つか使ってみてわかるのですが、「やはり消しゴムマジックの精度が1枚上手」といった印象を受けます。

AIの検知精度はさることながら、消したときの背景の同化具合は目を見張るものがあります。Google Pixelユーザー以外はGoogle Oneに契約する必要があるのが難点かもしれませんが、Google Oneはオンラインストレージとして高い支持を得ているので、大切な画像や動画の保存場所としても最適です。

まとめ:iPhoneやAndroidで使える優秀な消しゴムマジックアプリの選び方

まとめ:iPhoneやAndroidで使える優秀な消しゴムマジックアプリの選び方

ここでは画像に写る不要なものを消去できる消しゴムマジックアプリを詳しく紹介しました。これまでGoogle Pixelしか使えませんでしたが、2023年2月よりiPhoneやAndroid端末でも使用できるようになり、今後もユーザー増が予想されます。個人・会社問わずホームページやブログで使える優秀なアプリなので、是非一度使ってみてください。