【パブリックドメインとは?】商用利用もできるおすすめ素材 7選

パブリックドメイン素材

コロナ禍の中外出がまだ厳しいと思っている方も中にはいるかなと思います。

家の中ではできることは限られているので、不自由を感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事ではパブリックドメインの美術品を取り上げてつつ、おうちでも美術館を楽しめるオンライン美術館も紹介いたします。ぜひご一度ください。

パブリックドメインとは

パブリックドメインとは、著作権が消滅した作品や、著作権保護期間が終了した作品のことを指します。パブリックドメイン作品は誰でも自由に使用、公開、複製することができます。

パブリックドメインになる条件は国によって異なりますが、一般的には著作者が死亡してから一定年数経過した作品や、特定の目的で公に使用されるために特別に公共ドメインに指定された作品が含まれます。しかしながら、特定の作品がパブリックドメインになるのは特定の国や地域によって異なることもあります。

パブリックドメインに属する作品を使用する際には、著作権に関する法律や規則を遵守する必要があります。ただし、著作権保護期間が終了しているため、著作権者による使用許可や使用料の支払いは不要です。

パブリックドメイン作品は、教育、研究、創作活動などに利用することができます。さらに、パブリックドメイン作品は商業的にも利用することができ、新たな商品やサービスを創出する上で重要な役割を担うことができます。

パブリックドメイン作品はクレジット表記不要で商用利用できます。

以下コトバンクからの引用になります。

通常は、著作権により保護されていた著作物が、著作権の保護期間を経過して社会の公共財産になり、だれでも自由に利用できるようになったものをいう。「公有」ともいう。有名な事例として、中国唐代の著名な書家顔真卿(がんしんけい)の真蹟(しんせき)「顔真卿自書建中告身帖」について、すでに「公有(パブリック・ドメイン)に帰し、何人も、著作者の人格的利益を害しない限り、自由にこれを利用しうる」とした1984年(昭和59)1月20日の最高裁の判決がある。

 パブリック・ドメインの語は、広い意味では、著作物のほかアイデア、デザイン、伝統的知識・技術・芸能・医薬・治療法などの広い意味での知的財産が、知的財産権による保護が消滅して、だれでも利用することができるようになったものも含めて用いられている。英語では、単にpublicまたはpublic domainと表現するが、まだ著作権の対象になっていることを示す場合には、たとえば、「Copyright, 2007, Shogakukan Co., Ltd」など、権利者から許諾を得ている場合には「This photo is licensed」などと表記されている。

 パブリック・ドメインに近似する意味を表す用語として、インターネット上で「著作権フリー」という語がよく使われるようになっている。この「著作権フリー」には、著作権が消滅しているパブリック・ドメインだけでなく、著作権の一部(たとえば、著作権のうち複製権)だけを放棄している場合や、著作権は維持しながらライセンス付与をするものなど、多様なものが混在しているので、利用しようとする場合は、いずれの意味で用いられているかを確認する必要がある。また、2006年(平成18)から2007年にかけて、映画「ローマの休日」や「シェーン」の日本における著作権は保護期間が満了してパブリック・ドメインとなったとする判決が続いたが、国によりその保護期間の満了時期は異なる。

 また、パブリック・ドメインの利用が自由とはいっても、無制限ではない。著作者の人格的利益を害するような利用は認められず、著作者やその遺族から利用の禁止を求められることがある。さらに、すでにパブリック・ドメインではないかと考えられてきた、開発途上国などの伝統的知識・芸能・医薬・治療法などについても、それらに基づくイノベーション(技術革新)やビジネス化がそれらの国々の発展に寄与することから、知的財産権を認めるべきではないかという国際的な議論が進められてきた。とくに、2007年9月13日には、国際連合総会が、世界3億7000万人の先住民の人権保護などをうたった「先住民の権利に関する国連宣言」を採択した。この宣言では、先住民は「知的財産の完全な所有権、管理権および保護に対する承認を得る権利を有する。」とし、具体的にその「人間および他の遺伝学的資源、種子、医薬、動植物相の特性についての知識、口承伝統、文学、文様、並びに視覚芸術および演じる芸術」についての権利を認めている。この宣言は、条約ではないため拘束力はないが、すべての国家がパブリック・ドメインとみなしてきた伝統的知識の保護のための必要な手段を講じなければならないこととなった。なお、国や地方公共団体の創作した著作物、アメリカで連邦政府職員が職務上作成した著作物、大統領の公的スピーチも、パブリック・ドメインとして認められている。

[瀧野秀雄]引用:コトバンク パブリックドメインとは

パブリックドメインに属する作品を使用する方法

パブリックドメインに属する作品を使用するには、通常の著作権による制限はありません。そのため、複製、配布、公衆送信、展示、上映、改変、翻訳など、自由に行うことができます。

まずは、その作品がパブリックドメインに属していることを確認することが重要です。著作権が消滅しているか、著作権保護期間が終了しているかを確認することができます。また、特定の国や地域によっては、著作権保護期間が異なるため、その国の法律や規則に従っていることが必要です。

次に、その作品を使用する目的を考えます。教育、研究、創作活動などに利用する場合は問題ありませんが、商業的な利用をする場合は、特に注意が必要です。商業的な利用については、特許や商標などの知的財産権に関する制限がある場合があるため、注意が必要です。

使用する際には、著作者の名前を表示し、著作権表示をすることが推奨されています。また、使用する際には、著作物を改変することはできますが、その際に著作者の名前を消し去しないようにすることが求められています。

パブリックドメイン作品を使用する際には、上記のように注意点がありますが、著作権に関する制限は少ないため、創作活動や研究において幅広い利用が可能です。例えば、創作活動においては、パブリックドメイン作品を引用したり、改変したりすることが自由に行えます。また、研究においても、パブリックドメイン作品を自由自在に使用することができるため、有用なリソースとなります。

ただし、パブリックドメイン作品を使用する際には、著作権に関する法律や規則を遵守することが必要です。また、特定の国や地域によっては、著作権に関する法律や規則が異なるため、その国の法律や規則に従って使用することが必要です。

美術館をオンラインで楽しむのWebサイト

世界各地の美術館のWebサイトにアクセスして、オンライン上にアップされた美術品を鑑賞するのはどうでしょうか?

MU

日本全国のそして、さまざまなジャンルの美術館が収集するコレクションが集まるミュージアム・コレクション・プラットフォームです。

MUでは、コレクションの閲覧はもちろん、各ミュージアムのキュレーターが作る展示ページ、独自視点でコレクションやそのバックグラウンドを深堀りした動画コンテンツ、さらに1つのテーマで複数のミュージアムのコレクションをご覧いただく合同展示ページなどを楽しむことができます。

お好きな作品を置いている美術館や、施設を前もって探すことができ、会員ならではの特典もあります。

https://museum-u.com/

メトロポリタン美術館

メトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art、通称:The Met)は、アメリカ合衆国ニューヨーク市マンハッタンにある世界最大級の美術館です。セントラル・パークの東端にあるそうです。

オンライン上でたくさんの美術品を鑑賞することができます。
パソコンはもちろん、スマホやタブレットでも利用できますので、場所を選ばず楽しむことができますね。

https://www.metmuseum.org

パブリックドメインを調べることができるサイト

先ほど紹介しましたメトロポリタン美術館の作品の中にも、パブリックドメインの作品がいくつかあります。

美術館に収蔵されるほどの絵画ですので、当然クオリティが高いです。その上、無料で商用利用できるのはとても魅力的ですね。

ですが、そんなパブリックドメインの美術品にも不便なところがあります。

それは、美術館ごとに画家のそれぞれの作品が収蔵されているため、画家ごとのパブリックドメイン作品を一括で把握することができないことです。

美術館ごとにWebサイトのレイアウトも様々で、どこにパブリックドメインの作品があるのかをまず探さなければなりません。

素材として利用する前には必ず、その作品がパブリックドメインかどうかをしっかりと確認することも重要です。

ですが、美術館のWebサイトは英語サイトが多いです。日本語ネイティブの私たちにとって英語は日本語よりも頭に入ってきづらいですよね。

著作権の取り扱いについて書かれたページを探すのも一苦労です。

このように画像探しに時間を取られてしまうと、肝心のデザインをする時間がなくなってしまいます。

パブリックドメインの作品をもっと簡単に、画家ごとに一覧で表示してほしいなあ……。

そんな悩みを解決してくれる、便利なサイトをご紹介します。

rawpixel

このサイトのPublic Domainのページ(https://www.rawpixel.com/category/53/public-domain)では、各地の美術館のWebサイトからダウンロードされた、パブリックドメインの作品が集められています。
色調補正済みとのことなので、そのままでも使えるのも嬉しいですね。

高画質画像をダウンロードするには、FACEBOOK IDやGoogleアカウントでのログインが必要です。もちろん、サイトで会員登録をすることもできますので、誰でも利用することができます。

パブリックドメイン素材 

ここではオススメの作品をいくつかご紹介します。
読みやすいようにランク付けしていますが、どの作品もとても素晴らしいものばかりです。
画家別の一覧へのリンクを貼っておきましたので、興味のある方はぜひ見に行ってみてください。

第1位 モネ 水蓮

モネ

「水蓮」は、フランスの画家クロード・モネによって描かれた絵画で、インプレッション派の代表作の一つです。この絵は、1899年から1902年にかけて描かれ、水辺に咲く荷花を描いています。モネは、この絵を描く際に、自宅にあった庭園に植えられた荷花を描いています。
モネは、この絵を描く際に、荷花の色彩や形状を捉えるために、多くのスケッチを描いています。この絵は、現在、ニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵されています。
「水蓮」は、インプレッション派の画家たちが、美しい自然を捉えるために描いた作品の中でも有名であり、パブリックドメインに属しているため、無料でダウンロードや使用することができます。

第2位 ゴッホ 星月夜

ゴッホ

「星月夜」は、オランダの画家ゴッホによって描かれた絵画で、彼の代表作の一つです。
この絵は、1889年に描かれ、空に浮かぶ月と星々を描いています。ゴッホは、この絵を描く際に、オランダの農村地帯で見た月と星の光景を捉えました。
この絵は、ゴッホがインプレッション派と呼ばれる美術運動に参加し、自然を直接捉えることを追求した結果生まれました。
「星月夜」は、現在、ニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵されており、パブリックドメインに属しているため、無料でダウンロードや使用することができます。
この絵は、ゴッホの代表作の一つとして高い評価を受けており、世界的に有名な絵画の一つとされています。

第3位 ポールセザンヌ 大水浴図

ポール・セザンヌ大水浴図

「大水浴図」は、フランスの画家ポール・セザンヌによって描かれた絵画で、彼の代表作の一つです。この絵は、1907年から1909年にかけて描かれ、海岸に集まった人々が水浴を楽しむ様子を描いています。 セザンヌは、この絵を描く際に、海岸の砂浜や海、空などの自然の風景を表現しています。また、海に浮かぶ人々や水面に映る光を使って、深みのある絵画を描いています。 「大水浴図」は、現在、ニューヨーク近代美術館に所蔵されており、パブリックドメインに属しているため、無料でダウンロードや使用することができます。この絵は、セザンヌの代表作の一つとして高い評価を受けており、世界的に有名な絵画の一つとされています。

第5位 ウィリアム・モリス

モリス

モリスは19世紀のイギリスのテキスタイルデザイナーとして有名ですね。
カーテンや壁紙の柄となっているのをどこかで目にしているのではないでしょうか。
パブリックドメインの作品数は少ないですが、鮮やかで洗練されたデザインが魅力的です。

第6位 ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ

ルドゥーテ

ルドゥーテは、19世紀、南ネーデルラント出身のベルギーの画家であり、植物学者です。 ユリやバラなどの植物を描いた博物画を多く残しており、「バラの画家」「花の画家」として知られています。

クオリティの高い花の博物画の素材が手に入ります。
華やかなWebサイトのあしらいに活躍しそうですね。
背景が白系なので切り抜きや選択がしやすそうなのもありがたいです。

第7位 渡辺省亭

渡辺省亭

渡辺省亭(わたなべ せいてい)は、江戸時代生まれで、明治時代から大正時代にかけて活躍した日本画家です。洋風表現を取り入れた、洒脱な花鳥画を得意としていました。
こういったイラストは自分ではとても描けませんし、クオリティの高いものを見つけるのもなかなか難しいので、素材として気軽に利用できるのはありがたいですね。
和風テイストのWebサイトの、ちょっとしたあしらいに使えそうです。

最後に

ご紹介した他にも、葛飾北斎やルノワールなど有名画家の作品がたくさんありますので、何も考えずに眺めているだけでもオンライン美術館は楽しめるサイトです。

パブリックドメインやSNSなど、いいものをみんなで共有できる世の中になってきました。いいことですね。
この記事が少しでもみなさまのお役に立てれば幸いです。