在庫管理システム開発会社おすすめ10選|費用相場・必要機能・選び方【2026年】
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在庫管理システムの開発会社を選ぶときは、入出庫や棚卸の機能だけでなく、自社の管理ルール、既存システムとの連携、データ移行、稼働後の保守まで比較することが重要です。
「Excelの在庫数と現物が合わない」「複数の倉庫・店舗の在庫をまとめて確認したい」「ECと販売管理への二重入力をなくしたい」といった課題も、必要な仕組みは企業によって異なります。既存のSaaSやパッケージで対応できる部分と、独自開発が必要な部分を分けて検討しましょう。
この記事では、在庫管理システムの開発会社10社を比較し、開発費用の目安、必要機能、SaaS・パッケージ・スクラッチの選び方、見積もり依頼前に整理したい要件を解説します。
この記事でわかること
- 在庫管理システム開発会社10社の得意領域と比較ポイント
- 開発費用・外注費を同じ条件で比較するための確認項目
- 必要機能と発注前の要件整理、開発・移行の進め方
開発会社へ相談する前に、管理したい在庫、必要機能、利用者、連携先、予算・希望時期を書き出しておくと、提案や見積もりを比較しやすくなります。「システム開発の発注前 要件整理シート」は、その準備に使える無料資料です。正式な要件定義書を自社だけで完成させるためではなく、開発会社と具体的な条件をすり合わせるためにご活用ください。
システム開発会社へ相談・見積もりを依頼する前に整理しておきたい、開発目的・業務課題・必要機能・予算・スケジュールなどを実務用シートにまとめました。
- 開発目的・業務課題
- 必要機能・優先順位
- 利用者・権限
- データ移行・外部システム連携
- セキュリティ・運用保守
- 予算・スケジュール・発注条件
フォーム入力後、メールでダウンロードURLをご案内します(PDF資料・無料)
在庫管理システム開発会社おすすめ10選
在庫管理システムを相談できる会社には、独自開発を中心とする会社と、既存製品を軸に導入・連携を支援する会社があります。まずは各社の得意領域を確認し、自社の課題に合う候補を選びましょう。
以下は、在庫管理・関連業務の開発サービスや実績を公式に掲載している会社を比較したものです。掲載順は優劣を示すランキングではありません。本記事は株式会社ファーストネットジャパンが運営するITキャピタルによる記事であり、当社も比較対象に含みます。対応可否・費用・契約条件は各社へご確認ください。
| 会社名 | 得意領域 | 特徴 |
| 株式会社ファーストネットジャパン | 業務システム・Webシステム・外部連携 | 業務整理から開発・保守まで相談でき、Web・ECとの連携も検討できる |
| 株式会社一創 | 在庫管理・販売管理・基幹システム | 引当・複数拠点・ロット管理と周辺システム連携をサービスとして掲載 |
| フレシット株式会社 | フルスクラッチの業務システム | 製造・卸売・小売・ECの業務に合わせた在庫管理システム開発を案内 |
| 株式会社NSM | 在庫・受発注・生産・倉庫管理 | 倉庫・店舗の在庫一元管理や在庫アラートなどの開発を案内 |
| 株式会社GeNEE | 在庫管理・基幹・業務システム | 在庫管理などの開発実績を掲載し、現場業務の調査から対応 |
| 株式会社カオピーズ | 業務システム・オフショア開発 | 受注・在庫・出荷を一元管理するB2Bシステムの開発事例を紹介 |
| 株式会社ripla | OMS・WMS・在庫管理・業務DX | 大手倉庫運営企業向けの受発注・倉庫・在庫管理の開発事例を掲載 |
| 株式会社ブライセン | WMS・需要予測・自動発注 | 自社WMS「COOOLa」などの製品を軸に倉庫・在庫業務を支援 |
| 株式会社サンシャインシステム | 在庫・販売・生産管理 | 販売管理システムへ在庫管理機能を追加した開発事例を公開 |
| 株式会社リレートシステム | 物流・小売・製造業の業務システム | 物流業・小売業の在庫管理システム開発実績を掲載 |
株式会社ファーストネットジャパン
株式会社ファーストネットジャパンは、大阪・東京を拠点に、システム開発、Web制作、Webマーケティングなどを提供しています。在庫管理を含む業務システムについて、企画・設計・開発から運用・保守まで相談できます。
Excelで行っている入出庫・棚卸のシステム化に加え、受発注やECなど周辺業務との連携も含めて検討したい企業に向いています。相談時は、現在の管理表や業務フロー、困っている作業を共有すると、開発する範囲を整理しやすくなります。
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| 設立 | 2004年12月設立(1998年8月創業) |
| 実績 | 累計4,000件超の実績(Web制作等を含む全体の実績であり、在庫管理システムのみの件数ではありません) |
| サービス | 業務システム開発、Webシステム開発、スマートフォンアプリ開発、システム保守・運用 |
| 推奨企業 | 在庫管理と受発注・販売・ECなどを連携し、業務全体を見直したい企業 |
| 電話 | 06-6777-3688 |
| 営業時間 | 平日9:30〜18:30 |
| 所在地 | 大阪市中央区南久宝寺町1-7-10 シャンクレール南久宝寺201/東京都港区港南2-17-1 京王品川ビル2F C-40 |
| URL | システム開発サービス |
株式会社一創
株式会社一創は、在庫管理システムの開発サービスで、入出庫、引当、棚卸、複数拠点管理、ロット・期限管理などへの対応を掲載しています。バーコードやハンディ端末の活用も相談対象です。
在庫管理だけを独立させず、受注・生産・会計などとのデータ連携も含めて検討したい企業の候補です。自社と近い業種・管理規模の導入事例や、必要な連携方式への対応を確認しましょう。
| 設立 | 2014年3月4日 |
| 実績 | 個別の在庫管理システム導入事例は公式サイトでご確認ください |
| サービス | 在庫管理システム開発、業務システム開発、基幹システム開発 |
| 推奨企業 | 複数拠点・引当・ロット管理と既存システム連携を検討する企業 |
| 電話 | 03-6264-7288 |
| 営業時間 | 公式サイトでご確認ください |
| 所在地 | 東京都中央区晴海1丁目8番12号 晴海アイランド トリトンスクエア オフィスタワーZ棟5階 |
| URL | 在庫管理システム開発/会社概要 |
フレシット株式会社
フレシット株式会社は、企業の業務フローに合わせたフルスクラッチ開発を提供しています。在庫管理については、製造業、卸売業、小売業、EC事業者を対象に、在庫の可視化や入出庫管理などを案内しています。
既存製品を利用できるか検討したうえで、独自の管理ルールをシステム化したい企業に向いています。開発対象と保守範囲を明確にし、既存製品を使う案との総費用の違いも比較するとよいでしょう。
| 設立 | 公式サイトでご確認ください |
| 実績 | 個別の在庫管理システム導入事例は公式サイトでご確認ください |
| サービス | システム受託開発、運用保守、DX支援、システムコンサルティング |
| 推奨企業 | 標準機能では満たせない業務を独自開発で実現したい企業 |
| 電話 | 03-6674-5360 |
| 営業時間 | 9:00〜18:00(土日祝定休) |
| 所在地 | 東京都中央区新川一丁目7番1号 天翔日本橋茅場町ビル6階 |
| URL | 公式サイト/会社概要 |
株式会社NSM
株式会社NSMは、システムのコンサルティング、開発、運用・保守を提供しています。在庫管理のサービスでは、倉庫・店舗の在庫一元管理、在庫アラート、リアルタイムでの在庫確認などを掲載しています。
受発注管理、生産管理、倉庫管理も扱っているため、在庫管理の前後にある業務まで連携したい企業の候補です。相談時は、現在使っている販売・受注システムと、残したい機能を伝えましょう。
| 設立 | 2019年1月29日 |
| 実績 | 個別の在庫管理システム導入事例は公式サイトでご確認ください |
| サービス | システムコンサルティング、ソフトウェア開発、運用保守、クラウド・ネットワーク構築 |
| 推奨企業 | 在庫と受発注・生産・倉庫業務を連携したい企業 |
| 電話 | 公式サイトでご確認ください |
| 営業時間 | 公式サイトでご確認ください |
| 所在地 | 東京都中央区銀座三丁目10番9号 KEC銀座ビル6階 |
| URL | 在庫管理システム開発/会社概要 |
株式会社GeNEE
株式会社GeNEEは、基幹システム・業務システム・Webシステムの開発を提供しています。公式の開発サービスページには、在庫管理、販売管理、購買管理、生産管理などの開発実績が掲載されています。
現場の業務調査や要件定義から相談できるため、在庫管理を含む既存業務システムの刷新を検討する企業の候補です。移行対象のデータ、残すシステム、段階的な切り替えの可否を確認しましょう。
| 設立 | 2017年4月設立(2010年3月創業) |
| 実績 | 在庫管理、販売管理、購買管理、生産管理などの開発実績を公式サイトに掲載 |
| サービス | システム開発、スマートフォンアプリ開発、DX・ITコンサルティング、AI開発 |
| 推奨企業 | 業務調査から在庫・基幹システムの刷新を進めたい企業 |
| 電話 | 03-4500-8256 |
| 営業時間 | 公式サイトでご確認ください |
| 所在地 | 東京都港区六本木1-4-5 森ビルアークヒルズサウスタワー |
| URL | システム開発サービス・会社情報 |
株式会社カオピーズ
株式会社カオピーズは、日本とベトナムなどの開発体制を活用し、システム開発やDX支援を提供しています。公式の事例紹介では、受注・在庫・出荷を一元管理するB2B受注管理システムを取り上げています。
受発注と在庫管理をまとめて開発したい企業や、開発体制を比較したい企業の候補です。国内窓口の役割、要件変更の伝達方法、テスト・受入確認の担当範囲まで確認すると比較しやすくなります。
| 設立 | 2016年8月8日(日本法人) |
| 実績 | 受注・在庫・出荷を一元管理するB2B受注管理システムの開発事例を紹介 |
| サービス | システム開発、オフショア開発、DXコンサルティング、AI・クラウド関連支援 |
| 推奨企業 | 受発注と在庫管理の一体開発や、国内外の開発体制を検討する企業 |
| 電話 | 03-5809-2633 |
| 営業時間 | 10:00〜18:00(土日祝休み) |
| 所在地 | 東京都豊島区南池袋3-8-8-3F |
| URL | 会社概要/開発事例の紹介 |
株式会社ripla
株式会社riplaは、システム開発とDXコンサルティングを提供しています。公式サイトには、大手倉庫運営企業向けのOMS・受発注管理、WMS・倉庫/在庫管理システムの開発事例が掲載されています。
企画・構想や要件整理から相談したい企業の候補です。在庫数の管理が目的なのか、入荷・出荷など倉庫作業全体を対象にするのかを整理して相談すると、必要な開発範囲を検討しやすくなります。
| 設立 | 公式サイトでご確認ください |
| 実績 | 大手倉庫運営企業向けのOMS・WMS・在庫管理システム開発(顧客名非公開) |
| サービス | システム開発、プロダクト開発、業務DXコンサルティング、データ・AI活用 |
| 推奨企業 | 構想・要件整理から在庫や倉庫業務のシステム化を進めたい企業 |
| 電話 | 公式サイトでご確認ください |
| 営業時間 | 公式サイトでご確認ください |
| 所在地 | 東京都渋谷区 |
| URL | 公式サイト・開発事例 |
株式会社ブライセン
株式会社ブライセンは、倉庫管理システム「COOOLa」や需要予測型自動発注システムなどを提供しています。既存製品を軸に、在庫管理と倉庫業務の改善を検討できる会社です。
スクラッチ開発だけでなく、製品導入と必要な連携・カスタマイズを比較したい企業に向いています。製品の標準機能に含まれる範囲と、追加費用になる作業を分けて確認しましょう。
| 設立 | 1986年4月 |
| 実績 | 自社WMS「COOOLa」などの開発・提供 |
| サービス | WMS、需要予測・自動発注、業務システム開発、サプライチェーン関連支援 |
| 推奨企業 | 製品活用も含め、倉庫・在庫業務の改善方法を比較したい企業 |
| 電話 | 03-6264-7221 |
| 営業時間 | 公式サイトでご確認ください |
| 所在地 | 東京都中央区明石町8-1 聖路加タワー29F・30F |
| URL | 公式サイト/COOOLa運営会社情報 |
株式会社サンシャインシステム
株式会社サンシャインシステムは、在庫管理、販売管理、生産管理などのシステムを提供しています。公式サイトでは、販売管理システムに在庫管理機能を追加し、入出荷実績を扱う開発事例を公開しています。
既存の販売管理を活用しながら在庫管理を追加したい企業や、バーコード・ハンディ端末による入力を検討する企業の候補です。既存システムを継続利用できるか、改修範囲とあわせて確認しましょう。
| 設立 | 公式サイトでご確認ください |
| 実績 | 販売管理システムに在庫管理機能を追加した開発事例を公開 |
| サービス | システムコンサルティング、ソフトウェア設計・開発、業務パッケージ、運用サポート |
| 推奨企業 | 既存の販売管理と在庫管理をつなぎ、現場入力を改善したい企業 |
| 電話 | 078-333-0450 |
| 営業時間 | 公式サイトでご確認ください |
| 所在地 | 兵庫県神戸市中央区伊藤町119 大樹生命神戸三宮ビル5階 |
| URL | 公式サイト/在庫管理システムの開発事例 |
株式会社リレートシステム
株式会社リレートシステムは、大阪を拠点とするシステム開発会社です。公式サイトに、物流業向けの在庫管理・物流費管理、小売業向けの販売管理・在庫管理などの開発実績を掲載しています。
在庫管理を販売や物流の業務と連携させたい企業の候補です。同じ業種でも商品数や出荷件数、拠点数によって必要な設計が変わるため、実際の運用規模と改修・保守の条件を確認しましょう。
| 設立 | 2004年9月1日 |
| 実績 | 物流業・小売業向けの在庫管理、製造業向けの生産管理・販売管理など |
| サービス | コンピュータコンサルティング、ソフトウェア設計・開発 |
| 推奨企業 | 物流・小売・製造業で在庫と周辺業務を連携したい企業 |
| 電話 | 06-6534-2200 |
| 営業時間 | 公式サイトでご確認ください |
| 所在地 | 大阪市西区西本町1丁目2-14 岡島ビル |
| URL | 公式サイト・開発実績 |
在庫管理システムとは
在庫管理システムとは、商品・製品・原材料・部品などについて、数量、保管場所、入出庫履歴などを管理する仕組みです。在庫数を一覧で見るだけでなく、どの業務によって在庫が増減したのかを追えるように設計します。
在庫管理システムの開発では、画面や機能を決める前に「何を在庫として扱うか」「いつ数量を更新するか」を整理することが重要です。受注時の取り置きと、実際の出荷による数量減少は分けて考えます。
Excelによる在庫管理との違い
商品数や担当者が少なく、更新ルールを統一できる場合は、Excelで管理を続ける選択肢もあります。システム化を検討する際は、ファイル形式ではなく、入力漏れ、更新の重複、履歴確認、拠点間の情報共有など、現在の運用で困っている点を確認しましょう。
在庫管理システムでは、入庫・出庫・移動・棚卸調整といった操作を履歴として残し、担当者ごとの権限や入力チェックを設ける設計ができます。ただし、導入するだけでデータが正確になるわけではありません。現場が無理なく入力できる運用をあわせて決める必要があります。
商品管理・出荷管理・WMS・ERPとの違い
| 管理・システム | 中心となる対象 | 在庫管理との関係 |
| 商品管理 | 商品コード・名称・規格・単位などの商品情報 | 在庫を識別するマスタとして連携する |
| 在庫管理 | 数量・保管場所・引当・入出庫履歴 | 何が、どこに、どれだけあり、利用できるかを把握する |
| 出荷管理 | 出荷指示・検品・梱包・送り状・出荷実績 | 出荷確定など、決めた時点で在庫に反映する |
| WMS(倉庫管理システム) | 入荷・保管・ピッキング・出荷などの倉庫内作業 | 在庫管理に加え、倉庫作業の管理を対象とする |
| 販売管理・ERP | 受注・売上・請求、または会計等を含む基幹業務 | 受注や仕入などのデータと在庫を連携する |
製品や開発範囲によって機能は重なります。商品管理システムや出荷管理システムの開発会社も候補になり得ますが、名称だけで判断せず、どのシステムが在庫データの基準になるかを確認してください。
在庫管理システムに必要な主な機能
最初に必要な機能と、将来追加する機能を分けて整理しましょう。以下は、開発会社へ相談するときの確認項目の例です。
| 機能 | 主な内容 | 相談前に確認したいこと |
| 商品・品目マスタ | 商品コード、品名、規格、単位などの管理 | コードの重複や、ケース・個などの単位換算があるか |
| 入庫管理 | 仕入・製造・返品などによる受け入れ | 到着時・検品完了時など、いつ在庫へ反映するか |
| 出庫・出荷管理 | 販売・製造への払出などによる減少 | 出荷指示と出荷確定をどう区別するか |
| 在庫照会・引当 | 現在庫、予約済み数量、利用可能数量の確認 | 受注分の取り置きや、検品中の在庫をどう扱うか |
| 棚卸管理 | 現物とデータの照合、差異の調整 | 棚卸中の入出庫を止めるか、差異を誰が承認するか |
| 倉庫・ロケーション管理 | 倉庫、店舗、棚、移動中在庫の管理 | 外部倉庫や委託先の在庫を含めるか |
| ロット・シリアル・期限管理 | 製造単位、個体番号、期限の管理 | 追跡する単位と、出荷対象を選ぶルールは何か |
| 在庫アラート | 発注点や期限などに応じた通知 | 誰に、どの条件で、どの手段で通知するか |
| バーコード・QRコード | 読み取りによる品目特定・入力支援 | 既存ラベル、端末、読み取り場所を利用できるか |
| 権限・操作履歴 | 閲覧、更新、承認などの制御と記録 | 店舗別権限や数量修正の承認が必要か |
| CSV・API連携 | 販売管理、EC、会計等とのデータ交換 | 連携先の仕様、更新間隔、エラー対応はどうするか |
現在庫・引当済み在庫・出荷可能在庫を分ける
同じ「在庫数」でも、倉庫にある数量と、新しい注文に使える数量は異なる場合があります。例えば、現在庫100個のうち30個を受注分として引き当て、別の5個を検品保留にするなら、新規受注に使える数量を65個とする考え方があります。これは在庫区分に重複がない場合の設計例です。
取り置きの解除、返品、キャンセル、倉庫間移動などの例外も含め、各数量の定義を決めてください。名称だけをそろえるのではなく、実際の入出庫を例にして開発会社と確認すると認識の違いを見つけやすくなります。
業種によって異なる在庫管理システムの要件
同じ機能名でも、業種によって管理する単位や処理のタイミングが異なります。以下の観点から自社に必要な条件を洗い出しましょう。
製造業:原材料・仕掛品・完成品のつながり
原材料、部品、仕掛品、完成品のどこまでを管理するかを決めます。生産管理と連携する場合は、材料の払出・完成品の受入をどの実績に基づいて記録するか、部品表(BOM)や代替材料をどう扱うかも確認してください。
生産計画や工程管理を含む相談先は、製造業のシステム開発会社比較も参考にしてください。
卸売業:受注・仕入・引当の連携
受注した商品の取り置き、分納、仕入先からの入荷予定をどう管理するかを整理します。ケースとバラの換算や、取引先別の出荷条件がある場合は、商品マスタと在庫更新のルールをあわせて確認しましょう。
小売業・多店舗:店舗間移動とPOS連携
店舗在庫、倉庫在庫、移動中在庫を区別し、POSでの販売や返品をいつ反映するかを決めます。各店舗が他店の在庫を閲覧できるか、移動依頼や承認をシステム化するかも検討項目です。
EC:販売チャネルごとの在庫同期
自社EC、ECモール、実店舗で共通在庫を販売する場合は、どのシステムを基準に在庫を更新するかを決めます。受注取消や返品、連携遅延が起きた場合も含め、販売可能数の反映ルールを確認してください。
食品:ロット・期限・出荷条件
ロットと期限を組み合わせて管理し、どの在庫から出荷するかを決めます。取引先ごとに納品時の残存期限条件がある場合は、その判定を人が行うのか、システムでチェックするのかまで整理しましょう。
在庫管理システム開発の費用相場と外注費の比較方法
在庫管理システムの費用は、既存製品を使うか、独自開発するかに加え、管理する業務とデータ連携の範囲で変わります。「在庫管理一式」という総額だけでは、自社に必要な作業が含まれているか判断できません。
開発方式ごとの費用の目安
| 方式 | 公開情報に基づく初期費用の目安 | 確認すべき範囲 |
| 既存パッケージを利用する構築 | 数十万円〜数百万円程度 | 製品代、初期設定、カスタマイズ、移行のどこまでを含むか |
| フルスクラッチ開発 | 数百万円〜数千万円程度 | 要件定義、設計、実装、テスト、移行、稼働支援の範囲 |
上記は、フレシット株式会社が公開する在庫管理システム開発の費用目安を参考にしたものです。市場全体の統計的な平均や、ファーストネットジャパンの料金表ではありません。SaaSの初期費用・月額料金は各製品のプランをご確認ください。
費用帯の中で自社がどこに当てはまるかは、機能数だけでは決まりません。以下のように開発範囲を分けて見積もりを依頼すると、金額の差を理解しやすくなります。
| 構成例 | 主な対象 | 追加で確認する条件 |
| 基本的な在庫管理 | 商品マスタ、入出庫、在庫照会、棚卸 | 利用人数、品目数、帳票、既存データの状態 |
| 複数拠点・現場入力への対応 | 倉庫別在庫、移動、引当、ロット、端末入力 | 拠点数、同時利用、通信環境、ラベル・端末 |
| 周辺システムを含む統合 | 販売・EC・POS・生産管理との連携 | 連携先の数と仕様、更新間隔、エラー時の運用 |
これは開発範囲を整理するための例であり、固定プランではありません。複数拠点やロット管理でも、既存製品の標準機能で対応できる場合は、独自開発と費用構造が異なります。
見積書で分けて確認したい費用項目
| 費用項目 | 見積もりで確認すること |
| 業務整理・要件定義 | ヒアリング、現場確認、要件一覧・仕様書作成が含まれるか |
| 設計・開発 | 対象画面・帳票・権限・機能と、対象外の作業が明記されているか |
| 外部システム連携 | 連携先の調査、接続テスト、連携先側の改修費が含まれるか |
| データ移行 | 商品マスタ・現在庫・履歴の移行範囲と、データ整備の担当は誰か |
| 端末・ラベル・ライセンス | ハンディ端末、プリンター、ソフトウェア等が別料金か |
| テスト・導入支援 | 受入テスト支援、操作説明、稼働日の立ち会いを含むか |
| 運用・保守 | クラウド費、監視、バックアップ、問い合わせ対応の範囲は何か |
| 追加開発・変更対応 | 仕様変更の見積方法と、改修後のテスト費用をどう扱うか |
相見積もりは「含む・別途・対象外」をそろえる
例えば、A社はデータ移行と操作説明を含み、B社はどちらも別途見積もりという場合、最初の総額だけでは比較できません。同じ要件一覧を各社へ渡し、項目ごとに「見積もりに含む」「別途費用」「対象外」を回答してもらいましょう。
初期費用だけでなく、同じ利用人数・拠点数・利用期間を前提に、保守、クラウド、ライセンス、必要な追加開発を含めた総費用で比較してください。スクラッチ開発でも運用費は発生するため、「月額ライセンスがないから維持費も不要」とは考えないことが重要です。
見積書の読み方は、システム開発の見積もり内訳と妥当性の確認方法でも解説しています。
在庫管理システムはSaaS・パッケージ・スクラッチのどれがよい?
最初から独自開発を前提にせず、既存製品で必要な業務を実現できるか確認しましょう。ここでは選択肢を整理するため、次の4つに分けて比較します。SaaSはサービスの提供形態、ローコードは構築手法であり、分類には重なる部分があります。
| 選択肢 | 検討しやすいケース | 事前に確認したいこと |
| SaaS | 提供される機能・設定で必要な運用を実現できる | 利用条件、権限、データ出力、API、月額料金 |
| パッケージ+カスタマイズ | 標準機能を使い、業務固有の部分を補いたい | 改修可能範囲、製品更新時の影響、追加費用 |
| ローコードでの構築 | 対象業務を絞り、設定や部品を活用して構築したい | 処理量、同時更新、端末対応、ライセンス、保守体制 |
| フルスクラッチ | 既存製品では実現しにくい業務条件や連携要件がある | 開発・保守の体制、総費用、将来の変更・引き継ぎ |
複数倉庫やロット管理が必要という理由だけで、スクラッチ開発に決める必要はありません。例えば、クラウド型業務管理システム「s-flow」は、複数倉庫やロット・消費期限の管理を公式に案内しています。
判断すべきなのは、機能名があるかどうかだけでなく、実際の業務条件を満たせるかです。自社の受注・返品・棚卸などを例にしたデモや試用で確認すると、導入後に残る手作業を把握しやすくなります。
在庫管理システムのスクラッチ開発を検討する判断基準
標準機能・設定では扱えない管理ルールがある
貸出中、加工中、検品保留などの状態や、独自の引当・出荷ルールがある場合は、既存製品の設定で対応できるか確認します。運用変更でも解決できず、重要な業務が手作業で残る場合は、カスタマイズや独自開発を比較しましょう。
既存システムとの連携条件が製品仕様に合わない
販売管理やECなどとの連携では、連携先、利用できるデータ、更新間隔、エラー時の対応を確認します。必要な仕様を既存製品で満たせない場合は、連携部分だけを開発する方法と、在庫管理自体を開発する方法を分けて検討してください。
現場の端末・処理量・操作に制約がある
倉庫の通信環境、使用する端末、読み取り方法、同時利用者数、繁忙時の処理量を確認します。特殊な運用に合わせる場合でも、まず製品側の対応可否を確認し、独自開発が必要な範囲を絞りましょう。
将来の変更を含めても独自開発が適している
独自開発を選ぶときは、機能追加のしやすさだけでなく、保守担当、仕様書などの成果物、他社への引き継ぎ条件まで比較してください。初期費用だけで判断せず、事業計画と運用体制に合う方法を選びます。
在庫管理システムの発注前に整理したい要件チェックリスト
開発会社へ相談する段階で、すべての仕様を決める必要はありません。次の項目を「決まっていること」「相談して決めたいこと」に分けるだけでも、提案の前提をそろえやすくなります。以下は発注準備のための確認例です。
| 整理する項目 | 記入・確認する内容の例 |
| 目的と評価方法 | 棚卸にかかる時間、二重入力、欠品など、何を改善したいか |
| 管理対象と規模 | 商品・原材料・仕掛品、品目数、拠点数、利用者数、繁忙時の処理量 |
| 在庫の定義と更新時点 | 現在庫・引当・検品保留などの区分、入庫・出荷を確定するタイミング |
| 例外処理 | 返品、キャンセル、分納、破損、倉庫間移動、数量訂正の扱い |
| 必要機能と優先順位 | 初回稼働で必須の機能と、後から追加できる機能 |
| 利用者・権限・承認 | 管理者、倉庫担当、店舗担当などの操作範囲と承認者 |
| 画面・帳票・端末 | 現在の管理表、必要帳票、ラベル、ハンディ端末、通信環境 |
| 外部連携 | 連携先システム、データの基準、更新間隔、失敗時の確認・再処理 |
| データ移行と稼働切り替え | 移行対象、データ整備の担当、基準日の在庫、旧システムの扱い |
| セキュリティ・運用保守 | アクセス管理、操作履歴、バックアップ、障害時の連絡・復旧方針 |
| 予算・スケジュール | 初期予算、運用予算、希望稼働日、繁忙期や棚卸日の制約 |
| 成果物・受入条件 | 仕様書等の納品物、完了を確認する業務シナリオ、検収の担当 |
受入テストは「普段の業務」と「例外処理」で確認する
機能一覧のチェックだけでなく、実際の業務を通して在庫数が期待どおりに変わるか確認しましょう。例えば、入庫後に一部を引き当てる、受注を取り消す、別倉庫へ移動する、返品を受け入れる、棚卸差異を承認するといった確認例が考えられます。
EC等と連携する場合は、連携失敗後の再処理で同じ受注を二重に反映しないかなど、通常時以外の確認も相談してください。期待する結果を発注側と開発側で共有し、担当者が変わっても判断できる受入条件を残すことが重要です。
在庫管理システム開発の進め方
STEP1 現在の業務とデータを確認する
Excel、紙、販売管理など、在庫情報がどこにあるかを整理します。入力する人、入力のタイミング、二重入力や確認待ちが発生する作業も洗い出しましょう。
STEP2 改善目的と対象範囲を決める
「Excelをなくす」ことを目的にせず、棚卸時間の短縮、在庫照会の共有、二重入力の削減など、改善したい業務を明確にします。初回稼働で対象とする拠点や商品も決めてください。
STEP3 必要機能と優先順位を整理する
要件チェックリストをもとに、必須機能と追加候補を分けます。機能名だけでなく、返品・取り置き・単位換算などの具体的な業務例を共有しましょう。
STEP4 既存製品と独自開発を比較する
SaaSやパッケージで実現できる範囲を確認し、設定・カスタマイズ・独自開発の選択肢を比較します。製品に合わせた運用変更が可能かも含めて検討してください。
STEP5 開発会社へ相談・見積もりを依頼する
各社へ同じ要件一覧を渡し、実現方法、開発範囲、費用、スケジュール、保守条件を確認します。不明点を残した概算見積もりと、要件を固めた後の見積もりは分けて扱いましょう。
STEP6 要件定義・設計を行う
在庫の定義、画面、データ、権限、連携、性能、運用条件を開発会社と具体化します。未決定事項と決定担当者を整理し、変更する場合の影響確認も運用に組み込みます。
STEP7 開発・テスト・現場確認を行う
開発側のテストに加えて、現場担当者が実際の業務シナリオで受入確認を行います。端末操作やラベル読み取り、繁忙時の利用を想定した確認条件も相談してください。
STEP8 データ移行と稼働切り替えを行う
商品マスタや基準日時点の在庫を移行し、移行元と移行先の件数・数量を照合します。並行運用する場合は、どちらに入力するかを決め、同じ入出庫を二重に登録しない運用を用意しましょう。
STEP9 本稼働後の運用を改善する
入力漏れ、連携エラー、在庫差異、操作上の困りごとを確認し、原因と対応担当を整理します。追加機能は当初の目的と効果を確認しながら優先順位をつけて検討してください。
在庫管理システム開発で失敗しやすいポイント
既存のExcelをそのまま画面に置き換える
不要な転記や担当者ごとに異なる管理方法まで再現してしまわないように、入力項目の必要性から見直します。システム化する作業と、廃止・統一する作業を分けましょう。
在庫差異をシステムだけで解決しようとする
入出庫の未入力や、検品中在庫の扱いが曖昧な状態では、システムを変えても問題が残り得ます。数量の定義と入力タイミング、差異が出たときの確認手順を先に整理してください。
最初からすべての機能を盛り込む
初回稼働の目的を絞り、必要に応じて対象拠点や連携先を段階的に増やす計画を検討します。ただし、後から追加する機能がデータ設計に影響する場合は、将来計画として先に共有しましょう。
連携・移行・保守を後回しにする
画面開発だけを先に見積もると、データ移行や連携先の改修などが後から追加になることがあります。調査が必要な項目は明記し、誰が確認し、いつ費用を確定するかを決めてください。
在庫管理システム開発会社の選び方
同じ業務条件での経験を確認する
「在庫管理の実績がある」という説明に加え、管理対象、拠点数、ロット・引当の扱い、周辺システムとの連携など、自社に近い条件を確認します。サービスの提供範囲と、実際に開発した事例は分けて質問してください。
要件整理と現場へのヒアリングに対応できるか
必要な機能が決まり切っていない場合は、業務整理からどこまで支援を受けられるかを確認します。倉庫や店舗の担当者が説明する運用を、仕様と見積条件に落とし込めるかを見ましょう。
見積もりの前提と対象外を説明できるか
総額だけでなく、含まれる作業、対象外、追加費用の条件を確認します。要件未確定の部分は、調査や試作で確認する必要があるかを説明してもらうと、後からの認識違いを減らせます。
保守・障害対応・追加開発を継続できるか
障害時の受付時間、連絡方法、一次対応の範囲を確認してください。あわせて、仕様書や設定情報の管理、追加開発の進め方、将来の引き継ぎについても確認すると、稼働後を見据えて比較できます。
1998年創業・オーダーメイドのシステム開発
Webシステム・スマホアプリ・AIシステム・ECサイトまで、貴社の業務課題に合わせたオーダーメイド開発を提供します。
ヒアリング・見積もりは無料。大阪・東京の2拠点で全国対応しています。
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ファーストネットジャパンの在庫管理システム開発
株式会社ファーストネットジャパンでは、企業ごとの業務に合わせたWebシステム・業務システムの開発をご相談いただけます。在庫管理だけでなく、受発注、販売、ECなど、前後の業務とのつながりも含めて開発範囲を検討します。
現在のExcel、管理帳票、利用中のシステム、困っている作業を共有いただくことで、最初にシステム化する範囲と、将来追加する機能を整理できます。実現方法や連携可否は、既存環境と要件を確認したうえでご提案します。
「必要な機能がまだまとまっていない」「既存製品と独自開発のどちらがよいかわからない」といった段階からご相談ください。
電話:06-6777-3688/営業時間:平日9:30〜18:30
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在庫管理システム開発に関するよくある質問
在庫管理システムの開発費用はいくらですか?
開発会社の公開情報には、パッケージを利用する構築で数十万円〜数百万円、フルスクラッチで数百万円〜数千万円という目安があります。ただし、市場の統計的な平均や当社の料金表ではありません。機能、外部連携、データ移行、端末、保守の範囲をそろえて個別見積もりを依頼してください。
在庫管理システムの開発期間はどれくらいですか?
必要な機能、開発方式、連携先の調査、データ整備の状況によって異なります。画面の開発期間だけでなく、要件定義、テスト、移行、操作説明まで含めて計画します。希望する稼働日と、繁忙期・棚卸日などの制約を開発会社へ共有してください。
Excelから在庫管理システムへ移行できますか?
商品マスタや在庫データをCSVなどに整理して移行する方法があります。移行前に商品コードの重複、単位の違い、入力漏れを確認してください。基準日時点の在庫を確定し、移行後に件数・数量を照合する手順と担当者も決めます。
SaaSとスクラッチ開発はどちらがよいですか?
まず既存製品の機能・設定で自社の業務条件を満たせるか確認します。複数倉庫やロット管理に対応するSaaSもあるため、機能名だけでは独自開発の必要性は決まりません。標準機能や運用変更で解決できない条件がある場合に、カスタマイズやスクラッチ開発を比較してください。
バーコードやハンディターミナルと連携できますか?
対応する製品や端末を選び、システム側の設計・設定を行う方法があります。現在のバーコード・ラベル形式、利用端末、倉庫の通信環境、読み取り後の入力操作を確認してください。すべての端末とそのまま接続できるとは限らないため、購入前に対応可否を確認します。
販売管理・EC・会計システムと連携できますか?
APIやCSVなどを利用する方法がありますが、連携先が提供するデータ、利用条件、更新頻度によって対応可否が変わります。どのシステムを基準に在庫を更新するか、連携エラー時に誰が確認・再処理するかまで含めて設計してください。
まとめ
在庫管理システムの開発会社を選ぶ際は、得意領域や公開実績に加え、自社の在庫ルール、外部連携、移行、保守まで相談できるかを比較しましょう。
費用を比較する前に、管理対象、必須機能、利用者、連携先、稼働時期を整理することが重要です。既存製品で対応できる範囲を確認し、独自開発が必要な部分を明確にすると、提案・見積もりの前提をそろえやすくなります。
ファーストネットジャパンでは、在庫管理を含む業務システム開発について、要件整理の段階からご相談いただけます。現在の課題と実現したい運用をお聞かせください。
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