WEBマーケティングの基本、メールマーケティングについて解説。メールマガジン、ステップメール、リターゲティングメールなど。
「メールマーケティング」とは、Eメールを利用したマーケティング手法のことです。
メールマーケティング自体は20年以上前から行われていますが、今でも多くの企業にとって大切なマーケティングの手段といえるでしょう。
本記事では、「メールマーケティングのメリット・種類などの基礎知識」や「メールマーケティングを実際に行う際の流れ」について詳しく解説していきます。
もし、自社の集客方法に限界を感じているのなら、まずはメールマーケティングの方法を見直してみてはいかがでしょうか?
メールマーケティングへの理解を深めることで、自社のマーケティング効果を最大化できるかもしれません。
目次
メールマーケティングとは
メールマーケティングを簡単に説明すると、「メールを活用して企業の目的を達成するようユーザーに自ら動いてもらうための施策」のようなものです。
もう少し具体的に言うと、まず企業としての最終的な目的を決めた後、「ユーザーにどのような内容のメールを送るのか」・「目的達成のためにユーザーにどのような行動を促せば良いのか」を考え、戦力的にメールコンテンツを配信していくことをいいます。
また、メールマーケティングを行うには、見込み客(ユーザー)の名前やアドレスなどの個人情報が必要です。
個人情報は、ユーザー側からのお問い合わせや会員登録など、何らかのアクションの際に入手できます。
名刺交換で個人情報を入手する手もありますが、その場合は相手にメール配信をしてもよいか許可をとりましょう。
最近では、Facebook・Twitter・InstagramなどのSNSで顧客のリストを手に入れている企業も存在します。
メールマーケティングはまだまだ必要
インターネット黎明期において、メールはユーザー間、もしくはユーザーと企業との唯一とも言えるコミュニケーションツールでした。
それゆえ、ユーザーが複数のアドレスを持つ、いわゆる「捨てアドレス」を所有していることも珍しいことではなかったのです。
しかし、現在はネットコミュニケーションの主流はLINEをはじめとしたコミュニケーションアプリやSNSであり、メールアドレスは上記サービスの登録に利用するといった身分証明的な使われ方をするようになってきました。
したがってユーザーが保有するメールアカウントは以前に比べ少なくなってきています。
「メールアドレスの絶対数が少なくなっていること」「他のコミュニケーションツールと違い、メールはストック型のツールであること」
以上の側面を逆手にとればメールマーケティングは、まだまだ必要とされるでしょう。
とはいえ、ただ希少というだけではメールマーケティングは上手くいきません。
単純な情報ばかり送り続ければ、いずれユーザーに愛想を尽かされてしまうときが必ず来ます。
そうならないためにも、よりユーザー目線に立った情報の伝え方を意識していきましょう。
マーケティング担当者はこれまで以上に配信結果の分析を細かく行い、ユーザーが求める情報を模索していくことが求められるのです。
メールマーケティングのメリット4つ
次からは、メールマーケティングのメリットについて解説していきます。
時代遅れと思われがちなメールマーケティングのメリットを再確認していきましょう。
メールマーケティングのメリットは以下の4つです。
まず、メールマーケティングは他のネット集客方法に比べると、比較的低コストで始められます。
また、メールマーケティングでは会員登録している、つまり潜在的にサービス・商品に興味を持っているユーザーが対象です。
そのため、不特定多数に情報を発信する広告よりも高い成果が期待できます。
効果測定に関しても、ユーザーの反応がクリック率や開封率などの数字として確認できる点が非常に大きなメリットです。
さらに、メールを数百・数千の興味を持っているユーザーに届けられるので、メール内コンテンツを修正したときの効果改善の幅も大きくなります。
改善にかかる費用も他のインターネット広告に比べて安価になる傾向があるのも嬉しいポイントです。
情報を求めている方に合った情報を届けることで、メールマーケティングは予想以上に高い効果を得られるでしょう。
メールマーケティングの注意点
次からは、メールマーケティングを運用する際の注意点を紹介していきます。
特に以下の2つを確認しておきましょう。
メールマーケティングは、継続的にユーザーと接点を持って初めて効果が発揮される施策です。
そのため、ユーザーにとって常に魅力的なコンテンツ作成を行う必要があります。
しかし、時として魅力的なコンテンツ作成・運用が負担となってしまうケースも少なくありません。
さらに、ターゲット数に比例して必要になる記事も増えるので、マーケティング制度が高くなるほど運用に関する負担も大きくなります。
人員が足りない場合は、取り扱う商品やサービスを減らしたり、ターゲットを限定したりするのが有効です。
また、メールマーケティングは常にユーザーの動向を把握していなくてはなりません。
ユーザーの趣味趣向やトレンドを把握しながら運用することは、自身が考えているよりも大きな負担になり得ます。
他にもメールやコンテンツの見直しも必要となるので、運用と定期的なコンテンツの見直しを同時にできるかどうかは、慎重に判断する必要があるでしょう。
メールマーケティングには3つの種類がある
次からは、メールマーケティングの種類について解説していきます。
それぞれの特徴を把握し使い分けることによって、メールマーケティングの効果を最大に引き出せるでしょう。
そこで、今回はメールマーケティングの中でも代表的な3つのメールをピックアップしました。
メールマーケティングの種類1:ステップメール
メールマーケティングの種類1つ目は「ステップメール」です。
ステップメールとは、ユーザーが資料請求や商品を購入した日を基点として、あらかじめ作成しておいたまとまったメールを順番通りに配信するという手法です。
例えば、ユーザーがサービスの会員登録をした際に、
1.サービス内容を紹介するメール
2.サービスの利用方法をまとめたメール
3.サービスを利用した方の声を掲載したメール…etc
といったようにメールを順番に送信していきます。
メールマーケティングの種類2:リターゲティングメール
メールマーケティングの種類2つ目は「リターゲティングメール」です。
メールマーケティングでは、性別や年齢といった属性を考慮してターゲットを設定する手法が一般的ですが、ターゲットを設定するだけではそれほど効果を得られないケースも。
そこで、上記のような課題の解決策となるのが、リターゲティングメールです。
具体的には、「どのようなサイトにアクセスしたのか」といったようなユーザーの行動を追跡してアプローチします。
上記のような手法は、インターネット広告でもよく使われますが、メールでも活用することによってユーザーの能動的な動きに対して一番効果的なアプローチができるのです。
メールマーケティングの種類3:メールマガジン
メールマーケティングの種類3つ目は「メールマガジン」です。
メールマーケティングと聞くと真っ先に思い浮かべるのがメールマガジンではないでしょうか?
メールマガジンとは、登録者に一斉にメールを送信するというもので、元々興味を抱いているユーザーに対して定期的に情報を送れます。
メールマガジンは単体で運用するよりも、他の手法と組み合わせて使用するケースが最近では多いです。
昔からあるマーケティングですが、2020年現在でも最もポピュラーなメールマーケティングといえるでしょう。
実際にメールマーケティングの手法でメールを配信してみよう
もし、実際にメールマーケティングを行うとしたらどのような流れでメールを配信するのでしょうか。
一般的には次のような手順で実施していきます。
計画 | ①目標の設定 ②メールアドレスの獲得 ③メール・コンテンツの作成 |
実行 | ④メール配信 |
評価 | ⑤効果測定 |
改善 | ⑥各要素の見直し・改善 |
メールマーケティングの手順①:目標の設定
メールマーケティングの手順1つ目は「目標の設定」です。
まず、メールマーケティングを行うにあたり、「どういった課題をメールで解決したいのか」を明確に設定することが重要になります。
達成したい最終目標を指す「KGI」と、目標を達成するための指標となる「KPI」を設定しましょう。
例えば、KGIなら「メール経由で月20件問い合わせしてもらう」と設定するとします。
となるとKPI(メール到達率・開封率・クリック率・成約率など)を細かく設定することが可能です。
それから、ターゲットとなるペルソナを設定することも忘れないでください。
ペルソナとは「企業の商品・サービスにとって最も理想的なユーザー像」のことをいいます。
ペルソナが細かければ細かいほど、ユーザーの行動パターンや価値観をより具体的にイメージできるのです。
参考:KPIとは?意味や設定の目的・効果を高める重要ポイント・注意点を解説
メールマーケティングの手順②:メールアドレスの獲得
メールマーケティングの手順2つ目は「メールアドレスの獲得」です。
ここで重要なのが、KPIとKGIから定めた配信数の目標と、現在自社で保有している個人情報の数のギャップをしっかり確認しておくこと。
そして、先程のKGI例を用いて「月20件のお問い合わせ(コンバージョン)をいただく」という目標を達成するために、どれだけの配信数が必要となるのか逆算してください。(あくまで計算方法は一例です)
・CV数:20件
→クリック数のうちの2%がCVすると想定(20÷0.02=1,000)
・クリック数:1,000件
→開封数の内、10%がクリックすると想定(1,000÷0.1=10,000)
・開封数:1万件
→到達数の内の20%が開封すると想定(10,000÷0.2=50,000)
・到達数:5万件
→総配信数の80%が到達すると想定(50,000÷0.8=62,500)
つまり、「月20件の問い合わせをいただく」という目標を達成するには、単純計算で6万2,500通のメールを配信しなければなりません。
現在の保有する個人情報数で6万2500通のメール配信が難しいならば、まずは配信先を増やすために見込み客のメールアドレスを獲得することを優先しましょう。
また、最近ではユーザーからのお問い合わせを待つだけでなくメールの開封やURLクリックしたユーザーをリスト化し、企業側からフォローコール(電話で連絡)する企業もあるようです。
メールマーケティングの手順③:メール・コンテンツの作成
メールマーケティングの手順3つ目は「メール・コンテンツの作成」です。
メール・コンテンツを作成するコツにつきましては、後日別記事としてアップする予定です。
メールマーケティングの手順④:メール配信
メールマーケティングの手順4つ目は「メール配信」です。
メールマーケティングでは、大量のメールを配信・管理しなくてはならないため、メール配信用のツールを活用するといいでしょう。
自社の目的や予算に合わせてメール配信ツールを選んでくださいね。
メールマーケティングの手順⑤:効果測定
メールマーケティングの手順5つ目は「効果測定」です。
事前に設定したKPI・KPGなどがしっかり達成できているか、ユーザーの受信拒否により配信数が減少していないかなど、分析をしましょう。
メールマーケティングの手順⑥:各要素の見直し・改善
メールマーケティングの手順6つ目は「各要素の見直し・改善」です。
効果測定で評価した項目から改善点を洗い出します。
開封率に関しては、内容というよりタイトルに興味をもってもらえなかったと推測できるので、ユーザーに興味をもってもらいやすいようなタイトルに改善する必要があるでしょう。
また、配信する曜日や時間帯でも開封率は変わるので、自社のメルマガを購読しているユーザーに開封してもらいやすいタイミングを分析することも重要です。
クリック率・コンバージョン率が低かった場合は、開封はされたものの、ユーザーにメール内容以上の情報を知りたいと思ってもらえなかったということです。
メールの情報が本当にユーザーが求めている内容なのかを見直しましょう。
以上はあくまで一例ですが、設定したKGI・KPIをどうして達成できなかったのかを考えそこから改善方法を検討するという方法は、マーケティングの基本ともいえるでしょう。
そして、改善の兆しが見られたらまた新たに「目標設定」に戻ります。
上記のような行程で、自社に合ったメールマーケティングの型を模索していくのです。
まとめ
本記事では、メールマーケティング初心者向けに「メールマーケティングの基礎知識」について解説してきました。
今回ご紹介した通り、メールマーケティングは低コストで取り組みやすく、不特定多数に情報を発信する広告よりもコンバージョン率は高い傾向にあります。
ただ、メールマーケティングは長期戦ですので、必ず効果測定をして改善に繋げてみてください。
そうすれば、自社が抱える集客問題を解決できるかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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